ハムストリング付着部断裂:概要
ハムストリング付着部断裂:概要
このビデオでは、股関節におけるハムストリング腱断裂の発生機序、関連する解剖学、そして医療従事者がどのように患者を診断するかについて概説します。
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ハムストリング付着部断裂:概要
ハムストリングスは太ももの裏側にある3つの筋肉の総称です。半膜様筋、半腱様筋、大腿二頭筋から成ります。これら3つの筋肉はすべて腱を介して骨盤の座骨結節に付着し、下腿の骨に連結しています。ハムストリングスは膝を曲げる主要な筋群ですが、日常動作に必要な股関節の動きを制御する働きもあります。これは、ハムストリングスが股関節と膝関節という2つの関節をまたいでいるためです。特に歩行やランニングで脚を前に踏み出すときの動きを制御するうえで重要です。ハムストリング損傷は最も一般的なスポーツ障害の一つで、全スポーツ障害の12~16%を占めます。筋肉自体の損傷が多い一方で、股関節部のハムストリング腱の損傷はより重症で、全ハムストリング損傷の約10%を占めます。ハムストリングスは、膝を伸ばした状態で脚を体の前に持ち上げたときに急激に伸ばされることで損傷する危険があります。ランニング、スプリント、ハードル、サッカー、体操などジャンプやキックを伴うスポーツでよく起こります。その結果、ハムストリングスを股関節に付着させている腱が断裂することがあります。部分腱断裂は、ハムストリング腱の一部が骨から剥離することで起こります。このタイプの断裂は、いわゆる腱症で、以前は腱炎とも呼ばれていましたが、それが進行し、時間の経過とともに腱が炎症を起こして弱くなることで徐々に生じる場合もあります。別のケースでは、ハムストリングスが急激に伸ばされ、筋肉によって腱に強い張力が加わることで突然発生することもあります。このような損傷は、腱全体が骨から剥離する完全腱断裂につながる場合もあります。損傷の程度によっては、断裂した腱が股関節から離れて大腿部へ移動する腱退縮を引き起こすこともあります。股関節部のハムストリング腱断裂は、1本から3本の腱に及ぶことがあります。最も多く損傷するのは半腱様筋と大腿二頭筋の腱で、これらは合流して共同腱を形成します。半膜様筋は独自の腱で股関節に付着していますが、損傷する頻度は最も低いです。定期的なハムストリングのストレッチ、運動前のウォーミングアップ、十分な休養、股関節と大腿部の筋力バランスを整えるための筋力トレーニングは、ハムストリング損傷の予防に役立ちます。受傷時、患者はしばしば「ポップ」や「スナップ」といった断裂感を覚え、その直後に臀部や大腿後面に痛みやあざが生じます。また歩行が困難になることもよくあります。骨神経はハムストリングスの下に位置するため、損傷により坐骨神経が障害・刺激され、脚に放散痛、灼熱痛、しびれ、異常感覚などの症状を引き起こすこともあります。身体診察では、医療従事者が大腿後面を診察し、打撲、腫れ、筋肉の変形、圧痛の有無を確認し、ハムストリングスの筋力を評価します。また、下腿の筋力や感覚を調べるなど、坐骨神経に関連する検査も行います。画像検査はハムストリング損傷の診断の確定に役立ちます。X線では腱や筋肉は描出されませんが、骨盤から骨片が剥がれていないか確認するために実施されることがあります。超音波検査は腱断裂の有無を確認するのに用いられ、MRIは何本の腱が障害されているかや腱退縮の有無を詳細に評価でき、治療方針の決定に有用です。股関節部のハムストリング腱断裂は、一般的にグレード1の軽度の腱の捻挫、グレード2の部分腱断裂、またはグレード3の完全腱断裂のいずれかに分類されます。さらに、腱退縮の程度や坐骨神経損傷の有無を考慮した追加の分類システムが用いられることもあります。医療従事者は、患者の症状や断裂の重症度、その他の損傷の特徴を踏まえて、回復に最も適した治療法を判断します。
